(クリックで写真の拡大)独フランクフルトの欧州中央銀行(ECB)本部で会見を行うトリシェ総裁(2008年1月10日、AP) 欧州中央銀行(ECB)と英中央銀行のイングランド銀行は10日、主要政策金利をそれぞれ現行の4.00%と5.50%で据え置いた。ECBが金利を据え置くのは7回連続で、イングランド銀行は前回12月の金融政策委員会で0.25%ポイントの利下げを行っていた。
両銀ともインフレ圧力の高まりと景気減速懸念の間で困難なかじ取りを迫られているが、ECBはインフレをより重視している。トリシェ総裁は、ECBがインフレを抑制するために「先予防的な措置を取る用意がある」と述べた。
ECBは、企業が賃金上昇によるコスト増を消費者に転嫁すれば、食品・エネルギー価格の急激な上昇がより広範な領域に波及し、持続的なインフレになることを懸念している。トリシェ総裁は「われわれは全面的に警戒する姿勢を取っている」「このリスクが現実化することは容認しない」と述べた。
ECBが金融政策を決定するユーロ圏は、ドイツ、フランスとその他13カ国の総計3億1,800万人からなり、世界の国内総生産(GDP)の15%を占めているため、ECBのインフレに対する懸念は非常に重要な影響力を持つ。
ユーロ圏の消費者物価上昇率は3.1%と、ECBが目安とする2%を大きく上回っているが、世界的なクレジット危機の影響で、企業や消費者の消費意欲改善にも取り組まなければならない。インフレ抑制のための利上げは経済成長も制限するおそれがあるため、当面は利上げを実施できない可能性がある。
ECBは金利を据え置きは07年7月以来7回連続となるが、米連邦準備理事会(FRB)はこの数ヶ月で主要政策金利を3回引き下げており、アナリストはさらに0.5%の利下げを予想している。
一方、イングランド銀行は国内経済の減速懸念を注視している。エコノミストは、金利据え置きは僅差で決定されると予想していた。今後は、国内経済の減速に対する懸念がインフレ圧力の高まりに対する懸念を上回り、来月に利下げを行うと予想されている。
暫定税率期限切れの波紋
ガソリン税の暫定税率を巡る与野党折衝が決裂、4月からガソリンの値段が下がった。ここまでは「ガソリン値下げ」を政局の最大の争点としてきた民主党の「勝利」のように受け取られているが、本当にそうなのか。税制を巡る本格的な「改革論」での勝負が迫られている。